
近畿日本鉄道が2014年春の開業を目指して、現在建設を進めている事業に「あべのハルカス」がある。それは、大阪阿倍野橋駅の上に、横浜ランドマークタワーの294メートルを抜いて、日本一の高さとなる、300メートルもの超高層ビルを建てようとするビッグプロジェクトだ。この事業は、大阪の起爆剤としての期待も寄せられているのだ。この一大プロジェクトに、阪和興業は手を挙げた。超高層ビルは、言ってみれば、鉄骨の中でも厚板の塊のようなもの。しかし、超高層ビルの仕事で、これほど大量の鉄骨を、しかも全量、阪和興業で納入したことは今までなかったのだ。
2年前のこと。阪和興業厚板部の松本は近鉄の会議室にいた。とある人脈からビジネスの話が具体化し、材料となるすべての鉄骨を調達できるかという打診を受けていたのだった。鉄の使用量5万トン。金額にしておよそ60億円。しかも、3ヶ月で調達するという条件だ。松本は経験したことのないスケールの大きさに身震いしていた。





















































































