Hanwa Co., Ltd.
Recruiting Information

ENTRY
MY PAGE

Global

海外駐在記
~世界を相手に、仕事をするということ~

急速に成長する市場、異文化との出会い、そこで生み出す新たなビジネス―
海外での仕事は、まだ見ぬ景色と無限の可能性に満ちた挑戦の場です。
熱い志を胸に駐在のチャンスを掴んだ3人が、世界を相手に働くことのやりがい、そして未来への展望を語ります。

Member

【左】

WATSUJI Takuya

2014年に入社し、関西エリアを中心に鉄筋製品の販売を担当。2021年より、シンガポールに赴任し、部署のマネジメントを整備・強化するというミッションを持って赴任。また営業としても鉄スクラップや高炉スラグなど環境負荷の低い商材を中心に、ASEAN全体における阪和興業のポジション確立を目指し、東南アジア各国の拠点と連携しながらビジネスの拡大に取り組んでいる。

【中】

MARUYAMA Hiroto

2017年入社。高校時代の留学経験がきっかけで国際開発に関心を持ち、国が豊かになることに貢献したいと考えて阪和興業へ入社。配属後5年間は大阪の鋼板建材部でコイル製品の販売を担当し、6年目からインドネシアに出向。鋼板の販売や、インドネシア国内の鉄鋼製品の海外輸出など、新規・既存ビジネスの拡大に加え、マネージャーとして次世代のスタッフ育成に力を入れている。

【右】

INOMOTO Koji

学生時代、フィリピンへの語学留学を機に海外に目覚め、世界を舞台に仕事がしたいと思うように。2018年度の入社後、大阪の薄板(うすいた)部で大手家電メーカーへの国内・海外営業を担当し、2021年には海外トレーニーとして半年間マレーシアへ。帰国後、経験を積んで2024年4月から念願の海外駐在を実現し、ベトナムのホーチミンで鉄鋼製品の販売拡大に尽力している。

コロナ逆風、役員直訴…
何が何でも、海外へ!

和辻海外で働きたいという就活生の皆さんに向けて、僕たちの海外駐在エピソードを語ろう! ということで。
丸山僕らが招集されたわけですね。みんなに共通してるのは、入社したときから海外志望が強かったことか。
和辻井ノ元くんは赴任1年目だけど、以前に海外トレーニー研修(期間限定で海外業務を経験する社内制度)で半年くらいマレーシアに滞在していたこともあるよね?
井ノ元はい。上司が「海外に行くならまずはトレーニーで修行してこい」と言って4年目の頃に送り出してくれました。
和辻丸山くんは6年目で初の海外駐在か。
丸山はい。入社した頃から上司には常に意向は伝えていましたが、当時は仕事を覚えるのに必死で、まずは国内で結果を出せる人間になろう、と。自信がついてきた5年目で海外への希望を出しつつ、最後はもう役員の方にも直訴したりしていました(笑)。和辻さんは?
和辻僕は最初の配属が大阪の鉄筋製品の部署で。鉄筋って基本的に地産地消なので、仕入れも販売も全部関西エリア。だから完全にドメスティックな仕事しかしてこなかったんだよ。
井ノ元もともと海外には行きたかったんですよね。
和辻そうだね。2020年に、それこそ僕も海外トレーニーでフィリピンに行く予定だったのがコロナ禍で行けなくなって。その後、紆余曲折あってトレーニーを飛び越して2021年からシンガポールへ駐在するっていうことになった。ただ、そこで扱うのが鉄スクラップっていう、僕にとって未経験の商材で。しかも海外取引もやったことないし貿易の知識もゼロ。だから海外に行く前に、鉄スクラップと貿易について勉強する期間を設けてもらったりしてましたね。
丸山トレーニー無しでいきなり駐在っていうのはよくあるけど、コロナ禍で白紙になって、しかも未経験の商材で……っていうのは珍しいですね。ところで海外駐在に行けるのって5~6年目ぐらいからが一番多いんですかね?
和辻以前は7~8年目で行くようなイメージがあったけど、早まってる気がする。部署にもよるけど、2~3年目からでも行くことはあるみたいだね。
井ノ元僕の同期でも、2年目から行った人はいますね。

気付いたのは「人」の大切さ。
チームの力で、阪和の名前を世界に!

和辻僕が扱う鉄スクラップは、日本やアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパなどの先進国が仕入先の場合が多くて、需要国は東南アジアなどの今後鉄をどんどん造って成長していく国々。だから世界中、いろんな国を飛び回ってる。丸山くんとも連携しながら売り先の開拓に注力する商材もあったりするね。
丸山環境負荷の低い原料等、世界中での需要が期待されるようなポテンシャルの高い商材もあって、必要な場面では他拠点ともどんどん連携して新しいビジネスチャンスを掴みにいっています。
和辻それと並行して、ASEAN全体でのサプライチェーンの強化も重要な任務。鉄鋼ミルに鉄鋼原料の販売とそれに伴う製品の仕入、両方の取引を担うことで阪和の存在感を高めてく使命があると思っている。
丸山僕も同じ動きを推進していて、それがだんだん形になってきた。今後さらに規模を大きくして、インドネシアにおけるビジネスの軸に育て上げるのが目標です。
井ノ元僕は今、ホーチミン事務所でベトナム国内の企業に向けて鉄鋼製品全般の営業をしています。ベトナム国内への外資系企業のさらなる進出増加に伴い、国内鉄鋼需要増加が見込まれているので、現地の鉄鋼加工会社と協業しながら阪和の「そこか戦略」を実現できる体制を整えるべく動いています。
和辻僕が赴任した最初の半年間ってめちゃくちゃ大変だったんだけど、井ノ元くんはどう?
井ノ元日常生活にはすぐに慣れたんですけど、僕が赴任したとき、あるメーカーさんの量産体制の立ち上げ案件を引き継いで。でも僕の赴任と同時期に入社したスタッフが多く、体制の構築には苦労しました。ただ、迷ってる時間もなかったので、自分のこれまでのやり方をそのままベトナムでやってしまおうって決めて、現地用に管理表や計画書を一つひとつ、スタッフにも教えながら一緒に作り上げて。最近ようやく軌道に乗って、ホッとしているところです。
丸山井ノ元くん、英語はいけるの?
井ノ元今もずっと頑張ってます。学生時代にフィリピンに2ヶ月間、アメリカに8ヶ月間留学していたんですが、それでも仕事で使うとなるとまだまだ足りません。それからベトナム語。ベトナム語のほうが話が早いから習得したいとは思ってるんですけど、もう難しすぎて。発音だけじゃなくて抑揚で意味が変わるのが複雑なんですよ。
和辻現地の言葉を覚えようって努力する姿勢だけでも、周りに伝わるものはあると思うけどね。
丸山僕も井ノ元くんと同じで、インドネシア語が駐在先の母国語だから頑張って習得しようとしたけど限界がありました。そうなると、最後に仕事を決めるにはやっぱりローカルスタッフの力が欠かせないんですよ。
井ノ元日本よりもチームワーク感が強いですよね。現地のニュースや政府発表などの情報も、ネットよりローカルスタッフが取ってくるほうが早い。その情報を受けて先手を打てるっていうのはまさにチームワークで、彼らの力がなければ僕自身もパフォーマンスを発揮できません。
丸山引き抜きやジョブホッピングが当たり前の国で、いかに「人」が大切か、いかに優秀なスタッフに満足して長く働いてもらえるかが大事だっていうのは、赴任してからの大きな気づきでした。

TOEIC500点で挑む未経験の業務。
どんなにハードな状況でも、絶対に諦めない

和辻転職に抵抗がないのもそうだし、カルチャーや商習慣のギャップは大きいよね。僕がいる部署って、僕の赴任前はマネージャーも含めてシンガポールのローカルスタッフだけだったんだよ。だから阪和流の管理が行き届いていないところがあって。
井ノ元え、じゃあ最初は日本人1人だったんですか?
和辻そう。だから本当に大変だったんだよ。TOEIC も500点ちょいだったから周りが何言ってるか分からないし、貿易業務も担当商材も初めてだし。でも諦める選択肢はなかったから、絶対にやり抜いてやる、と。まずは意思疎通のために、必死で話しかけまくってた。ローカルスタッフも辛抱強く付き合ってくれて、何度も繰り返し説明してくれたりしたなあ。とにかく、大事なのはコミュニケーションだよね。
丸山そうですね。僕もスタッフたちとは、やりたいことや不満、キャリアプランなど、こまめに会話するようにしています。前向きな人には海外出張を任せたり、やりがいを感じてもらえるような機会をつくるように心がけていますね。そうすることで長く働いてくれるし、チームを育てることにもつながっていく。
和辻全員がそうではないけど、海外は日本よりハッキリと意思や権利を主張する傾向があるから、それを尊重しないとぶつかっちゃうね。僕の仕事である部門の管理強化っていうのは、つまり「与信管理」とか「販売管理を入力する」とかの徹底。彼らにとっては仕事が増えることになるから、なぜそれが必要なのかを何度も丁寧に説明して納得してもらわないといけない。
井ノ元信頼関係も大事ですよね。さっきの量産体制の案件で、お客様から「3日以内にこの製品が必要」って言われたことがあって。まだ材料が港に着いたばかりで、通関も終わってないし、そこから加工もしないといけない。普通だったら無理って状況なんですけど、スタッフを通じて税関に連絡して通してもらって。工場にも、材料が届くかも分からない状態だけど機械を空けてスタッフにも待機してもらって、ギリギリ納入できたということがあり。
丸山痺れるね~(笑)。
井ノ元そのお客様は海外企業だったんですが、僕たちのような日系企業に依頼をしてくれていたので、その信頼に応えなきゃと。それも一種のコミュニケーションかなと思います。

GDP10%成長、首都移転計画、国際貢献。
日本ではありえないスケールとスピードが面白い!

和辻鉄スクラップは、脱炭素トレンドの中で重要性がどんどん高まっている商材で、取引先も世界中に広がっているので、ビジネススケールがとにかくデカくてワールドワイド。その最前線に立てるのはめっちゃ刺激的だね。
井ノ元日本と比べて、自社・お客様どちらも決断が早いし裁量も大きいから、どんどん仕事が進んでいく。そのスピード感が楽しいですね。 GDPも5~10%成長を続けていて、ベトナムでも鉄鋼メーカーがバンバン増える中で、独立系の強みを活かして付加価値のあるサプライチェーンを組み、阪和の存在感を高めていくっていうのは、とても面白いです。
丸山インドネシアで言えば、首都の移転計画があるんですよ。僕が赴任した頃に移転予定地に行ってみたら、当時はただのジャングルだった。それが2年後にまた行ってみたら、もう街が出来始めているんです。発展のスピードが凄まじいし、鋼材の需要も伸び続けている。そういったダイナミックさは、海外ならではだと思います。
和辻丸山くんは、そもそも途上国の発展に貢献したいという思いで阪和に入ったんだよね?
丸山そうですね。高校時代にニュージーランドに留学したとき、たまたま東南アジア出身の子たちと仲良くなったんですが、彼らが「帰ったら国を良くしたい」って言ってたのがすごく印象に残ってて。大学でも国際開発を専攻していました。阪和が得意とする鉄は産業の基盤になるので、世界を舞台に鉄の流通に携わりたいという動機でしたね。
和辻直接的にしろ間接的にしろ、今はそれが実現できていると。
丸山毎日のように実感があるわけじゃないですけどね。でも自分の仕事が国の発展につながってると信じていますし、やりがいもあるし、周りの人たちにも恵まれているから、多分ずっと働き続けてるんだと思います。いずれはインドネシアでの任期を迎えることになるけど、それまでに経営人材を育てて、中長期的な基盤を構築した上で次のステージへと進みたいですね。
和辻海外駐在の任期はだいたい3~5年くらいが相場で、そのあとは帰国か、別の国にスライドするか。僕は、次は先進国に行って鉄スクラップの仕入先開拓を進めたいな。丸山くんも多分、まだ海外にいたいって思ってるんじゃない?
丸山そうですね~……海外、いいですよね。いずれは日本に帰りたいとは思うんですけど。井ノ元くんはその辺、どんなふうに考えてる?
井ノ元僕、入社したときに自分のキャリアプランを全部決めてるんです。
丸山へえ~! どんな?
井ノ元駐在は3回行く予定になってます。今はその1回目で、5年後に日本に帰国して課長になる。経験を積んだら次は2回目の海外駐在へ。海外駐在の場合だと扱う商材が多岐にわたり、業務範囲も広くなるので、そこでまた経験を積んで……。
和辻日本に戻ったらまたステップアップして、それから3度目の駐在に。
井ノ元そうです。3回目の駐在では、海外現地法人の社長になることが目標ですね。ただ、いろいろ話を聞いていると帰国よりも他国に移籍したほうがいいんじゃないかと思うようにもなって、ちょっとプランに修正が入るかもしれませんが(笑)。
和辻いいと思う。海外駐在は任期が限られているからこそ、一つひとつの経験が濃密だし、高い熱量で仕事に取り組めるから、目標をしっかり持って臨むのは大事だよね。
丸山阪和興業自体も、これから高い目標の達成に向けてどんどん世界進出を進めていくフェーズ。この刺激的な環境で一緒に仕事ができる人がどんどん増えていくと、さらに仕事が面白くなるし、途上国の発展にもより大きな貢献ができるようになっていきますよね。