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失敗は、諦めに勝る。

仕事には、失敗はつきもの。どんなに優秀な成績を収めたスタープレイヤーでも、その道のりにはたくさんの失敗があったはず。阪和で働く社員たちにとっての「失敗の意味」とは。過去にさまざまな失敗を経験してきた大阪本社の3人が、いまにつながるそれぞれの“失敗談”を語ります。

Member

【左】

FUJII Keita

2013年度入社、厚板(あついた)部に所属し、造船等に使われる厚板製品の仕入れ・販売を担当。幼少期から好きだった建築物に携わりたい、自分主体で仕事をしたいという思いから商社を志望し、鉄という商材が自身の希望とリンクしたことから入社に至る。

【中】

KOBAYASHI Noriko

2008年度入社、鋼板販売部。阪和のインターンで商社の仕事に面白さを感じて入社。住宅メーカー向けの担当を経て、西日本の顧客を中心に鋼板類の販売に従事、2024年度からは課長としてマネジメントにも携わる。

【右】

NAGAI Koji

2019年度入社。自分の人間性で勝負したいという軸で就活し、阪和に決めたのは説明会や面接で会った社員が「どこよりもギラギラしていてカッコよかったから」。条鋼建材第二部で建設工事に使われる形鋼(かたこう)の仕入れ・販売を担当。

振り返る、あの手痛い失敗の記憶

藤井この座談会のテーマは「失敗は、諦めに勝る。」だそうで。
永井失敗なんて数え切れんほどありますよね(笑)。
藤井そうやな〜。じゃあ…一番先輩の小林さんからいいですか?
小林私から(笑)? あんま思い出したくないけど、6年目の頃かな。スリットコイルっていう住宅材向け鉄製品があるんやけど、鉄の硬さによって規格が分かれてるんよ。で、違う規格の製品を間違って納品して、実際の住宅に使われてしまって…。しかも判明したのが、住宅の完成後で引き渡しの直前…。結局、屋根をクレーンで外してゴッソリ取り替えるという大工事。コストはかかるし多方面に迷惑かけるし引き渡し日も遅れるし…想定しうる最悪のケースやったな。
藤井エグいっすね…。
永井どうやって乗り越えたんですか?
小林いや、乗り越えてないよ(笑)。そのときはもう頭真っ白になって…今でも思い出すとゾッとする。それからは何度も注文書を確認するようになったし、今でも怖いよ。ただね、当時の上司が一言も叱責することなく「俺、いつ謝りに行けばいい?」って言って。地方の現場まで来て、一緒に頭を下げてくれてん。あれはすごく心強かったというか、気持ちが少し軽くなったな。
永井ウチって失敗して怒る人いないですよね。
小林うん。起きたことに怒っても仕方ないし、みんなが通る道やしね。何より一番しんどいのは本人っていうのを、みんな分かってくれてる。でも「後々のためにミスした記録は残しとけ」とは言われたな。それはファイルにまとめてて、戒めのように机の中に入れてる。
藤井秘伝の書ですね(笑)。僕も怒られてはいないけど、大変なトラブルはありました。大型の再開発プロジェクトを担当したとき、建設資材を期日どおりに納品できない事態に陥って、危うく工事をストップさせるところだったんですよ。案件の規模が大きかったんで、1日でも工事を止めたらとんでもない損害が発生しちゃうんですよね。
小林藤井くんのもエグいな〜。どうやって切り抜けたん?
藤井そりゃもう、とにかく走り回って各方面に直接交渉でしたね。仕入先のメーカーさんには早く納めてください、加工会社には1ヶ月かかる加工を5日でやってください、プロジェクトの責任者には納期を延ばしてください…って。で、なんとか工事は止めずに済んだ。
ただ、ぶっちゃけ僕のミスじゃないんですよ(笑)。でも、自分に落ち度がなくてもトラブルは起こるんで。そのとき「自分は悪くない」って逃げるのは簡単やけど、それは違うなって。そういうときこそ、自分の存在を示すチャンスじゃないですか。「自分にしかできない仕事」はないと思うけど、「こいつがいてくれて良かった」と思われるような仕事はしたいと思って、腹くくって踏ん張りましたね。
永井それが僕らの存在意義ですもんね。
小林でも、ちょっとイラッとしたんちゃう?
藤井いや、まあ…ちょっとだけね(笑)。永井くんはどう?
永井入社2年目に、阪和と長いお付き合いのお客様の担当を引き継いだんです。お客様の要望をちゃんと聞いて対応していたつもりが、ある日「ベテラン社員に担当を変えてほしい」って上司宛に連絡が行ったことがありました。
藤井うわ、それ一番キツイかもな。お客様に「お前じゃアカン」って烙印を押されるわけやろ。
永井はい。お客様は「僕にできるレベルの要望」に合わせてくれてたんです。ホントはもっと僕にやって欲しいことがあったのに、それに気づけなかった。でも、僕も上司には怒られはしませんでしたね。飲みに連れていってもらって、ただ慰めてもらいました。それが余計に悔しくて、情けなかった。
小林怒られたほうが、まだ気が楽かもしれんなあ。
永井先輩が謝りに行ってくれて、担当を続けられることになって。僕も担当は絶対外れたくなかったんで、次は絶対に信頼を勝ち取ろうとポジティブ全開で、やれることは全部やりました。コロナ禍が明けて、訪問もしやすくなったんで徹底的に足を運んで、話を聞いて。
今はそのお客さんと笑い話になるぐらいの関係を築けました。
別のお客さんですが、一緒にフルマラソンを走るくらい仲良くなったりしてます(笑)。
藤井ちゃんと乗り越えてるやん。現場に通うことで信頼を取り戻してるのは阪和らしくていいね。

阪和のDNAに息づく「失敗」の考え方

小林諦めるより、挑戦して失敗しようっていう雰囲気は、常にあるよな。
永井というか、諦めという概念がない(笑)。「普通にやるのは阪和らしくない」ってお客様にも期待されてるから、やっぱり失敗を恐れずにどんどん行動しようという空気がありますよね。僕は鉄鋼の部署ですが、お客様のためなら別の素材でも仕入れて売るし、商売のルートを新たに構築することもできる。そんな自由度の高い仕事を1年目から任せてもらえる環境だからこそ、攻めていきたいですね。
小林失敗した方が気付くことが多いから、部下には「自分で考えよう」ってよく言ってる。失敗への恐怖心が強すぎて挑戦する前に諦めちゃうと何も得られへんから、何でも質問する前に、自分で出した答えを試してみたらええやん、って。正解が分かっててもあえて言わず、本人に任せることは多いよ。
藤井以前上司に言われたのは「失敗は、仕事してる証拠」。仕事せんかったら成功も失敗もない、だから僕も失敗すること自体は全然気にしないですね。もちろんミスがないように徹底するけど。そうやって受注を獲得できた瞬間こそが、この仕事のやりがいじゃないですか。めっちゃアドレナリン出るし、一度受注したらまた受注したくなる。その正のスパイラルに乗れると、いくらでも挑戦できるマインドになるんちゃうかな。
永井自分という人間で商売をしたいと思っているからこそ、僕も受注したときが一番嬉しいですね。ただ、そこに至るまでの商談では言葉一つでお客様の反応が変わるので、どうやって喋ろうかなって考えるのも好きで、仕事はいつも楽しい。失敗は日々ありますけど、考えて試した結果だからちゃんとプラスになってると思います。
藤井永井くんは就活の面接でも、失敗を恐れずチャレンジしたんやろ?
永井そうです。当時、僕は腕をケガしていたんですが、面接のときに大げさに三角巾で腕を吊って、それをネタに笑いを取ろうと思ったんです。他社のときは付けなかったんですが、なんとなく阪和は付けたほうがウケると思って。
小林で、ウケたん?
永井爆笑いただきました(笑)。それで内定もらったようなもんです。
藤井そういうのもウチらしいなあ。
小林仕事の話に戻すと、一人ひとりで商売の仕方が全然違うから「この道を進めばいいよ」っていう決まったルートはないのも、阪和のおもろいところ。例えば前の部署では鋼板担当やのに、工場から出る廃棄物を入れるフレコンバッグっていう鉄に関係ない商品も、自分で仕入れや流通のルートを開拓して販売してるし、アイデア次第で何でも売れる。その分責任はあるけど、そこにビビってたらもったいないよな。個人の裁量で大きな商売ができるのはホンマおもろいし、いい経験させてもらってるなって思う。
藤井いい経験、ってのは間違いないですね。全長200mを超える船を建造している造船所にヘルメット被って入るとか、シンプルにワクワクしますもん。橋梁とかビルとかスタジアムとか、何もなかったところに自分たちが手掛けた建物ができていくのはロマンのある仕事やと思いますね。

失敗を糧に。それぞれが描く、新たな挑戦

永井失敗を含めてたくさんの仕事を経験して、自分がどう成長したと思いますか?
藤井僕は度胸がつきましたね。年齢・性別・職種を問わず、どんな相手でも初対面で堂々と話せますし、談笑も余裕です。営業職でもこれが苦手な人って意外と多いなと思うんですが、阪和はみんなそれが普通にできてるし、強い武器やと思う。
小林私は変なプライドとか持たなくなったな。いい意味で泥にもまみれるし、そういうスタンスになれたのは失敗があったからかも。
藤井プライドは捨てたほうが楽ですよね。「俺、こういう仕事はせえへん」とか言ってられんし。
永井でも、阪和って昭和の営業みたいな古い体育会系って感じでもないじゃないですか。もちろん仕事は楽じゃないけど、みんな仲がいいし人情深い人ばかりだし、良い会社だと思います。
小林時代に合わせて変化はしてるよね。永井くんはどんなところで自分の成長を感じる?
永井やっぱりさっき話した失敗を経て、ただ流れた仕事をするんじゃなく、自分に頼みたいと思われるような仕事をしよう、って意識に切り替わったことですね。阪和スピリットを少しずつ受け継いでいると思います。
藤井これから何かやってみたいこととかある?
永井みんなが知ってるような大きなプロジェクトに携わりたいです。就活してるときに、あべのハルカスのプロジェクトに参画してた先輩の話を聞いたのが印象に残ってて。
藤井やったらええやん。自分で動いて声を上げてればいけるよね。
永井そうなんですよ。手の届くところにチャンスがゴロゴロ転がってるのは、阪和のいいところだと思います。小林さんは?
小林海外に駐在してみたい。私、実は関西から一度も出たことなくて。商社勤務としては珍しいと思うけど。せっかく世界中にオフィスがあるので、言語や習慣の違う世界にチャレンジしたいって最近になって思うようになった。インドとか市場が盛り上がってて面白そうやし。
藤井アジア圏の熱気はすごいですもんね。
小林そうそう、経済発展の熱気を感じながら商売したいなって。商材もエネルギーとか食品とか、どんどん幅が広がってるし。
藤井阪和は「鉄の専門商社」って言われてた頃からはもう別のステージに入ってますよね。でも、まだまだ名前が知られてないことに悔しさを感じてます。僕らは造船から物流まで自社で全部できるんだから、自分たちの会社の旗を掲げた船で海外の港を埋め尽くしたりもしてみたい。個の強さは阪和の良さだし部署内の連携はめちゃくちゃ強いけど、阪和として一体感のある動きがまだまだできてないから、それを変えたいですね。
永井経営層だけじゃなく、僕たち一人ひとりが意識を持っていかないといけないですね。
藤井そうそう。それは永井くんとか、これから入社してくる若い世代がどんどん変えてってくれたらいいなと思う。
小林阪和の良さとして残すべきものと、変えていくべきものがあるよね。そうやって常に変化を続けてるこの会社は、情熱を持ってバリバリ働きたい、自分の力で商売したいっていう人にはすごく合ってるんちゃうかな。失敗しても、それを糧に成長できる環境があるよね。
永井自ら挑戦や行動したいという人にはこれ以上に刺激的な場所はないと思いますね。
藤井うん、そやな。僕も飽きっぽいけど、12年間で辞めたいと思ったことは一度もない。いろんな産業分野に関われるし、そういう仕事に興味ある人にはピッタリやと思う。この記事を読んでも失敗を恐れず(笑)、ぜひ飛び込んできてほしいですね。

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