Interview社員インタビュー
キャリアの変化とともに、
広がっていく視野。
新たなステージでアイデアを形に

川原 友佳KAWAHARA Yuka
2005年に一般職として入社。営業アシスタントを経験した後、2016年に総合職に転換し、法務審査部で取引先の与信審査などに携わる。現在は広報課に異動し、新たなステージでさらなるキャリアアップに挑戦中。

400名の講堂にたった2名。
今でも忘れられない説明会が、入社のきっかけに
私が所属する広報課は、自社のウェブサイト更新や会社案内の冊子作成、社内報の編集、マスコミの取材対応など、会社のPR全般を担う部署です。2024年度に異動したばかりで、改めて自社について深く知ることが目下の課題ですね。社内資料を読み込んでいると、勤続20年にして知らないことがたくさんあり「阪和ってこんなこともしてたんだ〜」と驚く毎日です。
入社した当時は一般職で、営業アシスタントを担当していました。もともと商社に興味はなかったのですが、大学での企業説明会がきっかけで阪和のことを知って。その日は某銀行と阪和の計2社が来ていたのですが、金融系には興味がなかったので、隣の阪和の説明会になんとなく参加してみたんです。するとビックリしたのが、400名が入れる講堂に、参加者が私を入れてたったの2名(笑)。隣の銀行のほうは満席なのに、こっちはガラガラでした。だけど壇上に立った阪和の社員さんが、そんな状況でも一切表情を曇らせることなく、すごく熱意を持って説明してくれて、その姿に心を掴まれました。それは今でも鮮明に覚えています。
阪和にエントリーしてからは、面接で会う人はみんな個性的で魅力的な人ばかりだったし、一次、二次と進んでいくたびに吸い込まれていくような感覚で、自然と入社したいという気持ちが定まっていましたね。
営業アシスタント業務では、営業が最初に出す見積書作成から、受発注の入力、進捗に応じた請求、入金確認、発注先への支払など、取引に関わる一連の流れを一人で任せてもらえたので、商流を最初から最後まで理解することができました。その後は営業1チーム分の事務業務を丸ごと任せてもらえたり、役員秘書を兼務したりするなど充実していたのですが、入社して10年を過ぎた頃に、総合職への転換と法務審査部への異動というキャリアの転機が訪れました。

上司や会社の後押しを受け、
総合職にチャレンジ
営業アシスタントとしての経験も増え、次のステップを目指したいという気持ちが強くなっていた頃でした。当時の上司にも相談を聞いてもらって。今の部署で一般職として管理職になるという選択肢もあるし、総合職に転換する道もある、と言ってくれました。その頃からちょうど女性総合職を増やそうという全社的な動きもあったので、それに背中を押されたのもあって。私も挑戦してみたいな、と決意しました。
ただ総合職になりたいと言っても、どんな部署でどんな仕事をしたいか、あまりイメージが持てていませんでした。正直に言うと自信はなかったし不安だったんですが、それを上司たちが見てくれていて。私の気持ちや業務内容などを鑑みて、管理部門での総合職転換を勧めてくれました。上司たちにとっては営業に残ったほうが仕事上は助かるという気持ちもあったと思うんですが、私のキャリアアップを優先して送り出してくれたのは嬉しかったです。
そうして異動したのが法務審査部でした。携わったのは、お客様の与信の審査。商社のビジネスでは大きなお金が動きます。お客様がその支払を契約通り履行する財務力があるかどうか、それを財務諸表などからチェックし審査する業務です。懸念点がある場合には担保を取るなど、リスクヘッジを行います。
法務審査部では、自分の視野が広がったと特に感じた仕事が2つありました。1つ目は売掛金に対する保険の管理業務。売掛とは、先に商品を提供し、代金を後払いでいただく方法。お客様の資金繰りをケアしつつ円滑に取引を進めるための、一般的な商習慣です。ただし売掛金には回収できないリスクが存在するため、それに備えて保険を掛けます。複数の保険会社が提供している売掛金保険の契約内容を比較して違いを見極め、営業に対してアドバイスをしたり、営業からの申請に基づき適切な保険を選択し保険会社に申し込んだり、全社の付保状況を管理する業務です。
阪和のビジネス規模がどんどん大きくなっていくことで、保険の役割は非常に重要なものになっていきました。万が一、売掛金が回収できなかったら大損害になる。損益に直結するため、適切な保証が確実に得られるよう、正確かつ滞りない対応が求められる仕事でした。
海外の保険だと契約書が英語になるので、契約内容を理解するのに時間がかかります。機械翻訳を使ってもニュアンスが読み取れないことが多くて、ひたすら自分たちで読み解いていく日々。課長が率先してチームメンバーを集め、みんなで定期的に読み合わせをして疑問点の洗い出しや認識をすり合わせる機会を持ってくれました。アナログな方法ですが、知識や経験がなかった分、じっくり時間をかけて仕事と向き合うことができたし、同じゴールに向けてチームで一体感を持って取り組めたので、とても印象に残っていますね。

意見のぶつかり合いはネガティブではなく、
より良い仕事のためのチームワーク
2つ目が社内規程の改定業務、つまり阪和で働く人たちのルールブックを作っていく仕事です。社内規程は国で言えば法律みたいなものなので、間違いや曖昧な表現は許されません。条文の作成にあたっては誤字脱字はもちろん、「てにをは」まで細かくチェックが入ります。「そんなとこまで!?」っていうくらい(笑)、厳しい指摘が入ることもあるんですよ。もちろん条文の内容についても、たとえば第10条で書かれている内容が第20条と重複してるとか、第30条と矛盾してるとか、徹底的に齟齬を検証します。何度も何度も入念に読み返しては直していく、根気のいる仕事でしたね。
この業務は、作って終わりではなく、全社員に分かりやすく伝えて理解を浸透させるところまでがゴールです。正しい条文を書いて、自分たちから見た正解をそのまま押し付けるだけでは伝わりません。大事なのは、受け手側である2,000人の社員たちの目線を想像すること。「この説明でちゃんと伝わるのか?」「彼らにとって何の情報が優先的に必要なのか?」さまざまな角度から議論を深めていく。時には意見がぶつかることもあるけど、だからこそ納得のいく内容になるし、達成感も得られます。メンバー間の意見の衝突は決してネガティブなものではなく、より良いものを作るために必要なんだと痛感できた仕事でしたね。
何でも自分一人でやろうとしてキャパオーバーするタイプだったけど、これらの経験を経て、改めて人と協力することの大切さに気がつきました。誰かと意見が対立しても、そこで感情的になるのではなく、どう折り合いをつけるかを冷静に考える。言いたいことをただ言うだけじゃ生産性はありません。相手の話にしっかり耳を傾けて相互理解をしながら落としどころを探ることで、チームの地力が磨かれていく。それがチームワークだよなって。そう感じるようになってから過去を振り返ると、阪和に入ってからの私はずっと周りの人たちに助けられてきたんだなって気づきました。忙しい時期でも、誰かが私のことをケアしてくれていたし、普段の雑談や飲みの席でも話を聞いてくれていた。大変だったことよりも、すごく楽しかったという記憶のほうが強いのは、周囲の支えがあったからなんだなあって。
阪和は、そういう雰囲気がある会社だと思います。役員の方でも気楽に話せるし、飲みに行くこともあって、「何で役員クラスの人が私のことを知ってくれてるの!?」って思うこともある(笑)。上司や先輩方もさりげなく優しい言葉をかけてくれますし、困っていることはないか気にかけてくれている人は多いです。上下の関係だけでなく、他部署など横のつながりも広がりやすいので、いろいろな人との出会いも面白いですね。他の部署の女性社員の方々といわゆる女子会をすることもあります。こんな感じで人間関係がとても良いのは、会社が社員を大事にしようというのを言葉だけじゃなくて行動で示しているからだと思うんです。社内制度を充実させたり、利益が出たらお給料に反映されたり、シンプルに社員還元の気持ちがある会社だと思いますね。

阪和の認知向上のため、
自由な発想で、アイデアを形にしていきたい
次のステップアップを考え始めた頃、広報に異動になりました。異動によって必要な知識や技能が変化するので、適応していく過程でスキルアップできるのが楽しいですね。これまでは審査としてどちらかと言えば守りの支援をしていましたが、これからは阪和を広くPRしてブランディングを推進することで、攻めの支援に取り組んでいきたいです。
今後は、営業がビジネスを拡大しやすい環境を作るために、メディア戦略を加速していきたいと思っています。ウチはCMを打ってるわけでもないし、広告も多くはないですが、広報の働きで会社の認知度をさらに上げて、阪和がどんな価値を提供している会社なのかを広く世間に知ってもらいたい。どこにどんな風にPRするのが効果的か、自分に何ができるのかを模索しながら、私たちのアクションによって営業の皆さんの仕事がしやすくなってビジネスチャンスが増える、そんな好循環を生み出していきたいですね。
これまでの私のキャリアって、事務系や管理系という性質上、決められたことを正確にやる仕事が多かったんです。広報では、それに加えて、阪和らしい自由な発想が必要とされる場面もあり、ワクワクしています。「こういうことをやってみるのも面白いよね」というアイデアが上司や同僚との会話の中で出てくるんです。もちろん、全てが簡単に実現できるわけじゃありません。だけど配属半年の自分でも自由に提案できるし、まずは意見を聞いてくれるので、これからもっと広報や会社のことを勉強して、やりたいことを声に出していきたい。
阪和って、昔は知名度が今よりもぜんぜん低かったんですよ。就活の頃、私は岡山にいたんですが、関西発祥?大阪?の企業なのに岡山でもあまり知られてなくて。阪和に入社することを親に話したら「聞いたことない」って言われたことはよく覚えています。今は当時よりも認知されてはいますが、これからの自分が阪和のさらなる認知向上に貢献できるよう、アイデアを形にしていきたいと思います。
