For the futureこれから阪和興業に入社する皆さんへ
これから、阪和興業で働くあなたへ。

学生にとっても企業にとっても、より複雑さを増し、競争も激化している昨今の就職活動。その最前線に立ち、阪和興業の人事部を統括している執行役員、部長、課長の3名から、今まさに就職活動に取り組んでいる学生の皆さんに向けて、阪和興業が大切にしている「人」への想いと、メッセージを伝えます。
Member
【左】
三根 正MINE Tadashi
1998年入社。2024年に人事部に異動するまでは営業部門で建材や鋼板などの販売を担当してきたが、過去にも人事部に所属した経験を持つ。現在は部長として、これまでの知見を活かし、中期計画の達成に向けて人事戦略のさらなる推進を目指す。
【中】
鶴田 秀行TSURUTA Hideyuki
執行役員(人事担当)。1992年の入社以来、営業としてキャリアを築き、2008年に中国の現地法人に出向。7年にわたって営業責任者を務め、経営関連の業務に携わった経験から人事の重要性を感じるようになり、帰国後は人事部に異動。責任者として、阪和興業の人事戦略を牽引している。
【右】
堀 良行HORI Yoshiyuki
人材開発課とダイバーシティ推進課の課長を兼任する。1995年に入社し、2010年に出向したアメリカの現地法人で初めて人事業務に触れ、経営視点を意識するように。現在は企業内大学「Hanwa Business School」の運営に携わり、次世代の商社パーソンを育成するべく尽力している。
変化する新卒採用。
阪和興業における採用の現在地とは
- 鶴田まずは就活生の皆さんに向けて、自己紹介から始めましょうか。
- 三根僕は大阪本社の営業部門から九州支社の営業部門を経て、その後人事部に着任といった流れです。だけど実はずっと前に人事にいた経験があったので、久々に戻ってきた形です。会社からは完全に営業の人として見られていると思っていたので、この展開は意外でしたね(笑)。
- 堀入社以来、食品一筋で主にエビなどの水産物を扱っていました。名古屋、大阪を経て、アメリカのシアトルにある現地法人へ約6年間赴任。そこで人事、経理、財務、法務、総務などいわゆるコーポレート系の業務を一通り経験したことから、経営にダイレクトに関わる面白さを知って。帰国してからは東京で勤務し、2018年に人事部に異動しました。全社的な戦略策定などにも携わってみたいと思っていたので、今のポジションには非常にやりがいを持っています。
- 鶴田私も堀さんと同じく中国の現地法人にいたときの経験がきっかけでした。メインの業務は営業でしたが、スタッフ採用、評価、給与の決定などの人事業務にも携わっていたことで、これまでにない視点が生まれてきた。営業として売上や利益を上げるのも大切だけど、コーポレート系業務が企業の心臓部としていかに重要な役割を果たしているかを初めて感じましたね。帰国後から人事部に所属し、もう10年になります。
- 三根僕はブランクもあるしまだまだこれからですが、人事には、営業とは全く異なる視点が求められますよね。さらに昨今では従来のメンバーシップ型だけでなくジョブ型の採用も広がり、多様化している。個人的には、もっと「働く」ことの本質に目を向けて取り組むべきではないかという思いもあります。
- 鶴田阪和はここ10年ほどでグンと成長軌道に乗ったので、採用活動が加速しました。商社は不況下でも人気のある業界なので、競争率や採用の難易度は常に高い。学生の皆さんに会って話すたびに強く思うのが、本当に一人ひとりに個性があり、それぞれが違う魅力を持っているということです。その中でミスマッチなく、私たちと一緒に前進していける人を採用するためには、三根さんの言うように我々も「働く」の本質と向き合って、日々試行錯誤し続けなければならないと思います。
- 三根コロナ禍を経て社会の雰囲気やコミュニケーションの形が変わったことも大きいですよね。これまでは地方に住んでいる人たちは都市部に行かないと説明会や面接を受ける機会が得づらかった。でも移動や宿泊にはお金がかかるから、妥協や諦めを余儀なくされた人もいたと思う。リモートの普及で公平性が高まった点は、学生にとってはメリットだと思っています。

- 堀もちろん、対面だからこその良さはありますけどね。
- 三根おっしゃるとおりです。過去に僕が採用面接をやっていた頃は、ほぼ対面。当時は合同説明会で阪和興業って看板を出しても、知名度がないから誰も来ないんですよ(笑)。でも1人でも2人でも立ち止まってくれれば、こっちのもの。トーク力と人間力の強さで勝負できたんです。もちろん綺麗事を並べるのではなく、仕事ってめちゃめちゃ大変で苦労も多い、だけどやり遂げたら最高だよ、っていうリアルな話をする。言いにくいことでもどんどんオープンにしていくことで、他社と差別化できていたと思います。でも今はリモートが普及して、対面で話す機会が減っているのは阪和としては残念ですね。
営業でも人事でも、
ゼロからイチを生み出せる
- 鶴田阪和の良さは、リモートとかこういうウェブサイトの記事からは伝わりにくいですよね(笑)。やっぱり対面じゃないと。私たちはビジネスでも現場主義だから、お客様と何度も顔を合わせて提案を繰り返すことで成長してきた。立派な資料を作ったり、人前でスマートにプレゼンしたり、そういうことが苦手な人でも、お客様のところに行って、汗をかきながら自分の言いたいことを一生懸命説明すれば、その熱意がお客様の心に響く。ゼロから取り組むからこそ、結果につながったときの達成感や喜びは大きいですよね。
- 三根はい、僕が思う阪和の面白さも、まさにそれです。僕らは何の後ろ盾もない独立系商社で、だからこそしがらみなく何でもできるじゃないですか。モノやサービスの売買はもちろん、仕組みごと売ることだってできる。たとえば、ニッチだけど参入障壁が高い市場があったとして、「複数のお客様の得意分野を掛け合わせれば参入できるんじゃないか?」っていうアイデアが出たら、それを本当に実現できる。お客様とフォーメーションを組んで、ビジネスモデルを構築して、設備やシステムが必要なら阪和がフォローする。そうして新たな市場に飛び込んでシェアを取るような仕組みを作り上げていく。こういう発想ができるようになると、仕事が、いや商売がすごく楽しくなりますよね。
- 鶴田「仕事」っていうとなんとなく、やらされてる、楽しくないような響きがある。でも我々のやっているのは仕事というより「商売」ですよね。もちろん入社してすぐに自分でビジネスを立ち上げてカッコよく結果を出す…ということができるほど簡単ではない。でも先輩や上司の背中を見て教わって、そこから自分なりに企画したり、提案したり、ゼロからイチを生み出すことができるようになってくる。
- 堀僕が人事に来てから感じたのは、阪和って創業から80年近く経っているのに、企業として未完成なところが意外とあるということ。つまり、自分がこれからの歴史に残るようなレガシーを生み出す、第一人者になれるということでもあります。それってかなり稀有で、面白い環境だと思うんですよ。僕もまさに今、「Hanwa Business School(通称:HKBS)」という企業内大学の運営に立ち上げから携わっています。経営や法律、経理、語学など8つの学部で知識やスキルを磨くことができ、新入社員や管理職の研修もすべて集約した教育機関。これを阪和のレガシーにするために尽力しているところです。

- 鶴田HKBSには私も副学長として携わっています。これまで阪和にはさまざまな研修や育成プログラムがありましたが、分散していて体系化されていなかった。HKBSは2030年を見据えた中期計画の一環で、個の成長を支援する人材育成の柱として2022年から開始した制度です。ただ知識を教えるだけではなく、阪和のDNAを継承して次世代の阪和人を育てていく、そういう場を目指しています。
- 堀そのために僕が最も力を入れているのが、校風の醸成です。大学って、自ら考えて課題を発見し、その解決に向けて足りない知識や経験を得るためのプラットフォームだと僕は思っています。「HKBS」は、自分がしたいことを自律的に考え、そのために学習する場である」という校風を浸透させたい。よく言われるように、会社は学校ではありません。何かを教えてください、という受け身ではなく、自ら答えを求めて能動的に学べる場にすることが目標です。若い方々、特に新入社員にはそういった感覚がすぐには分からないかもしれませんが、それを校風から感じ取ってもらえるようにしたいですね。
阪和の採用は「人」重視。
ありのままの姿を見せてほしい
- 堀昨今は、いわゆる「求める人物像」が示しにくい時代だと思います。中期経営計画で2030年を展望しても、たった5年後のことが想像もつかないくらい世の中の変化の速度が上がっている。「WordやExcelのスキル」や「TOEIC700点以上の英語力」、そういう物差しで人物像を定義する会社もありますが、人の知識や技能がAIやロボットに代替されていく今の時代には合わなくなっている。だから抽象的ですが、これからの採用においては、常に自己改革して自ら生まれ変わっていこうとする意思、未来に適応する力を身につけようという姿勢が求められるのではないでしょうか。
- 鶴田阪和も、歩みを止めない人たちの努力の蓄積で成長してきましたからね。だからスキルよりも「人」で見たい。テストの点が悪くても面接で面白い奴だなって思ったから採用、ということもありますしね。それから、徹底的に業界研究をし尽くした上で阪和のことを好きだと言ってくれる、そういう人は強いと思う。たくさんの業界や企業と比較した上で阪和を見てくれるから、入社後のギャップも少ないんですよ。新人は覚えることも多いし、やっぱり最初は楽しいよりも苦しいことのほうが多いと思うけど、好きという気持ちは強い支えになりますね。
- 三根「人」で見る姿勢は、一貫してブレていませんよね。だからこそ僕たちも阪和の「人」をありのまま見せる。僕がかつて人事にいた頃から「NGなしで包み隠さず、リアルな話をしていいよ」と言われていて、その方針は今もずっと変わっていません。かっこよく見せるつもりはないし、良いところも悪いところも全部伝える。それを肌で感じて、呼応する何かを感じられたら、ぜひ阪和の門を叩いてほしいですね。もちろんたくさんの人に来てほしいけど、100人中100人にまんべんなくアピールしたいわけじゃない。究極的には、刺さる人に刺さればいいと思っているんです。その代わり、どんなにエントリーシートの枚数が増えても、AIとかの便利なサービスは使わず一枚一枚を真剣に読むし、説明会や面接にも全力で臨む。そういうところを大事にしたいですね。

- 堀自分の力で会社の器を大きくしてやろうっていう野心や、困難を自力で乗り越えていける突破力がある人は阪和の社風に合ってると思います。僕の個人的なエピソードですが、昔、担当していたエビの市場が一気に落ち込んだことがあって。このままじゃ商売の種がなくなるという危機感を感じました。それでMBAを取得するために大学院に行ったりして、なんとか自分の力で現状を打破しなければと、もがいていたんですよね。その経験が今になって、企業内大学の運営に向き合う軸として活きているなと感じます。ピンチのときでも、どうにかして道を切り拓く力を育ててほしいですね。
- 三根就活では企業選びももちろん大事ですが、一番大切なのは入社後です。別に不採用になったって、能力が足りないと言われてるわけじゃない。その会社に何年もいる社員が「ウチには合わないかな」って判断しただけなので、そりゃヘコむかもしれないけど、深く悩まなくていいですよ。鶴田さんが言ったようにたくさんの企業を見て、自分に合った企業が見つかるまで探し続ければいい。そのためには、僕らがそうしているように、ありのままの取り繕わない姿で臨むのがいいと思います。そのほうが企業も、ちゃんと応えることができますしね。
- 鶴田入社はゴールではない。真に試されるのは入社した後ですからね。自分で選んだその道を、自分の力で正解にしていく覚悟が求められる。私も前回の内定式で「まだ迷っていたり、ココは違うなと思った人がいたら、気にせず他の会社に行っていいよ」って伝えました。周りに怒られちゃいましたけど(笑)。でも、それでも阪和に行くって決めてくれた人には、その決意に報いるだけの成長ができることは約束します。これを読んでくださっている皆さんと、お会いできる日を楽しみにしています。
